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洋楽名盤紹介と日々の雑談を書いてます
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ミック・ジャガーが新しいバンドを結成した、というニュースが世界を駆け巡ったのは今年の初夏くらいだったと思います。
その名も「スーパーヘヴィ」。
ローリング・ストーンズは好きなバンドなので、はたしてミックがストーンズと違うメンバーでどういった音楽を創りあげるのか、興味津々でした。

最初に我々の耳に届いたのは、シングルとして発表された「ミラクルワーカー」。
はっきりいってガッカリしました。
まず誰?歌ってるのは?という疑問。
私は前もってこのバンドの経緯とか、そういう予備知識が全くなかった状態、ただミックのバンドというだけだったので、いきなり肩透かしをくらいました。
レゲエ調のリズムで、ボーカルが交代しながら曲が進み、いよいよミック御代の登場…う~ん、もしかしてボーカルスタイル変えた?
私にとってはあまり魅力的な曲ではないです。

先月、アルバムも発表されました。
シングルはちょっと残念だったけど、アルバムはまあまあ良い感じです。
全体的にレゲエを中心とした、ワールドミュージック的なサウンドで、当然、ストーンズ風味なんてありません。
当たり前ですね、ストーンズっぽいのがやりたければストーンズでやればいい話。
ストーンズと違うこと、ストーンズでは出来ないことがやりたいからスーパーヘヴィをやってるのです。

しかし、ミックの新しいバンド、その名も「スーパーヘヴィ」、誤解されても仕方がない、ともいえます。
私が想像していたのは、ブルース好きのミックが、黒人音楽をドロドロとヘヴィに、たとえばBB・キングの音楽をもっと重くしたような音楽をやるのかと思ってました。
ストーンズでいえば「マニッシュ・ボーイ」や「ブラック・リムジン」みたいな。
でもよく考えれば、それもストーンズで出来ることですよね。
常にショービジネスの第一線で活躍してきたミック、そういう後戻りみたいな音楽はやりたくないのでしょう。
前のみを見つめ、生涯現役を貫く姿勢、さすがとしかいいようがありません。

レゲエ調ワールドミュージック的AOR、肩の力を抜いてゆったりと聴くのには悪くはないです。 

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マイケル・シェンカー・グループのニューアルバム、今回のは古くからのファンの間でもなかなか好評なようです。
今回はゲイリー・バーデンが参加していない、ということなので買ってみました。
私はゲイリーのメロディセンスは認めるものの、声質が好みではないのです。
(初期MSGの成功はゲイリーなしではありえなかったのは事実ですが)

全体的にストレートで聴き易いメロディが多く、ポップな印象で、ギターよりも歌物のアルバムといった感じです。
まるでボンジョビみたい。
それでもしっかりギターソロを聴くことができ、相変わらず弾きまくってはいるのですが、今のマイケルは上手すぎて、UFO~初期MSGのような「荒いけど情熱と勢いのあるギター」が影を潜めてしまったのは残念かも。
またギターの音色も悪くはないけど、マイケルらしいか?と言われれば否。
やっぱりギブソン、クライベイビーの組み合わせで弾いてほしいです。

今回のアルバムで、私が注目するのは「シンス・オブ・クライム」。
80年代にはなかったタイプの曲で、しかしマイケルの曲だとわかるリフやメロディラインといった個性も生かされていて、面白い曲に仕上がっていると思います。
今のところ、もっとも繰り返し聴いてる曲。

他に好印象なのは、初期UFOを彷彿させるバラード「ウィズ・ユー」、リフにマイケル節が感じられるハードな「ストーミン・イン」、アメリカンロック風味だけどリフがマイケルしてる「ラヴァーズ・シンフォニー」あたり。
逆にいただけないのは「ジ・エンド・オブ・エン・エラ」、どうもレインボーっぽくて好きじゃないです。


 

「燃える朝焼け」

先日テレビを見ていたら、聞き覚えのある激しいリフが・・・。
日産ジュークのテレビCMにイエスの名曲「燃える朝焼け」が使われているのでした。
日産のクルマのCMは、過去にジャーニー「ドント・ストップ・ビリービン」やキング・クリムゾン「21世紀のスキッツォイドマン」が使われていましたが、またしてもやってくれましたね。
ジュークというクルマは、とくにそのデザインが斬新でプログレッシブな外観をもっているだけに、イエスの楽曲があっているといえばあっているのかも。
さて、クリムゾン、イエスときたので、次はピンクフロイドかELPあたりから楽曲が使用されるのでしょうか?
フロイドなら「吹けよ風、呼べよ嵐」「原子心母」あたり、ELPなら「タルカス」「悪の教典♯1」あたりを希望します。




 

「マイウェイ」

KDDIのCMで、シド・ビシャス(セックスピストルズ)の「マイウェイ」が使用されて、話題になっているようです。
「あのかっこいい曲はなに?」
「あのド下手な歌はなに?」
と、おそらくピストルズもシドも知らない若い人の間で物議をよんでいるようですが、私はなかなかセンスのいいCMに仕上がっていると思います。
私がこの曲を知ったのは、10代半ば頃、友人から借りたセックスピストルズのベストアルバムを聞いてからで、それ以来ずっとピストルズの曲だと思っていたのですが、シドのソロ名義のようですね。
シドといえば、そのパンクな生き様からカリスマ的人気をほこり、今も熱狂的なファンがいるようですが、はっきりいって薬中のチンピラでどうしようもない人間でしょう。
マジメ人間の私は、とうていシドのような人間は受け入れられないのですが、ロックかロックでないか?と言われれば、彼はロックです。
若者が持つ大人への反逆、社会への挑戦、世間にケンカを売り自らの命を削ってロックを貫く。
これを実行すると、それはただのバカですが、心のどこかに持っているのはいいことだと思います。



 

「待つわ」

懐かしい曲ですね、しみじみと良い曲だと思います。
これも最近ソフトバンクのCMで聴きました。
私の家には岡村孝子のCDがたくさんあるのですが(一旦休業するまでの作品は全て)、彼女はシンガーソングライターの中で、ソングライターの部分が強い人だと思います。
シンガーとしては、はっきり言って二流、最近のテレビ出演を見た感じでは、ついに素人以下にまで落ちたような気がするのですが、ソングライターとしては才能のある人です。
しかし、今回youtubeであみんの曲をいくつか聴いたのですが、この頃の岡村孝子はなかなか歌唱力があり、声量も音程も文句なしのようです。
この頃からもっとボイトレを重ねていれば、今頃はもっと凄いことになっていたと思うのですが・・・。
(最近、とくに声が出なくなっているのは「橋本病」という病と戦っているから、とも言われます)

日本のメロディやリズムといったものを調べていると、古来の民謡や浪曲、詩吟といったものに出会います。
私はその分野について無知です。
おそらく、今の若い方たちも、よくわからない、という人のほうが多いでしょう。
これって文化的に問題だと思います。
日常的に聞きはしないけど、せめてどういうものかくらいは知っていなければ、日本人としてどうか?と。
学校での音楽教育について、あまりにも西洋音楽に傾きすぎてはいないのでしょうか?

と、洋楽名盤100選なんかを書いている、西洋かぶれの典型みたいな私がいっても説得力ありませんが。

まずは詩吟から。

「詩吟」とは、漢詩を読み下したものに、一種の節をつけ、唸るように歌うものです。
この場合、詩の部分に節をつけるのではなく、長い語尾に節をつけるのが特徴ともいえましょう。
しっかりとした発声方法を身につけ、腹式呼吸と息漏れのない歌い方をしなければ、声が響かず、伸ばすことも出来ないようです。

有名所で「川中島」。



これは戦国時代、武田と上杉の「川中島の合戦」の歌です。
最初の尺八のメロディがダンチョネっぽいのに驚き!
それにしても素晴らしい歌唱力で、私のような素人でも「すごいな」と思わせる説得力があります。

今も日本全国で詩吟コンクールや発表会が催されていて、文化はしっかり継承されているのは確認出来ました。
 

ダンチョネについていろいろ調べていたら、もう一つそれとよく似た成り立ちのメロディがあることを知りました。
それは「ズンドコ」。

ダンチョネとの共通点をあげると、

・作曲者不明のメロディ
・大正時代から戦時中にかけて庶民の間で替え歌が流行した
・戦後、歌謡曲として多くの人がカバー
・いくつかの定番歌詞はあるものの、基本的に歌詞は自由。

ズンドコ節と聴いて真っ先に思い浮かべたのは、ドリフターズの「ドリフのズンドコ節」でした。



ドリフのズンドコ節、こうやって聴いてみると、けっこうリズム&ブルース色が濃いのがわかります。
ここ歌われる2番の歌詞ですが、これは戦時中の兵隊さんがよく歌ってた歌詞だそうです。

他にズンドコといえば、比較的最近のヒット曲、氷川きよし「きよしのズンドコ節」が有名ですね。



曲の前半はオリジナルで、途中からズンドコになります。
この動画でいくと「向こう横丁のラーメン屋」から「いつもおまけに2.3枚」までがズンドコのメロディです。
この手のパターンは小林旭「アキラのズンドコ節」もそうです。
こちらはドリフと違い、非常に演歌色が濃いですね。
歌詞については2番のズンドコ部分は内容からすると、これも戦時中っぽい気がします。

さて、この哀愁あるメロディと、ズンドコというマヌケっぽい言葉の響きがあっていないような気がします。
ズンドコという言葉に意味はあるのでしょうか?
たぶん、ないでしょうね。
私の仮説では、

・戦時中、ズンズン進撃して、ドコドコ攻撃する
・ズンと挿入、ドコドコ腰をふる、セックスを表している

のどちらかと思うのですが。
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