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洋楽名盤紹介と日々の雑談を書いてます
第43回名盤シリーズ
今回はブルース・スプリングスティーン大ヒット作「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」
(1984年作品)



ブルース・スプリングスティーンの80年代における大ヒットアルバムで、今なおアメリカでは絶大なる人気を誇る人である。
タフで豪快なアメリカン・ロックと繊細でやさしいフォーク・ロックな部分があり、とくにメロディ・ラインは親しみやすく、とっつき易いサウンドと言える。
また歌詞の世界も独特で素晴らしいものがあるそうだが、英語の読解力が未熟な私はそこまで聞き取ることが出来ない。

全曲が良い曲で、どれもストレートなロック・サウンドだ。
いわゆる「ひねった曲」とか「小難しい曲」というのはなく、どれも1回聴いて「いい曲だな」と思えるものばかりである。
同時期のビリー・ジョエルの「イノセント・マン」と並んで、全曲聴きやすく捨て曲のないアルバムだ。

当時私はこのアルバムを聴きながら、リズム・ギターの練習をよくやったのを思い出す。
どの曲もノリ易いリズムで、カッティングの練習に最適だったのだ。

このアルバムの代表曲の一つと言えるのが「ボーン・イン・ザ・USA」。
力強く、単純とも言える明確なメロディ・ライン、アメリカ人であることを強調する歌詞。
この曲がこのアルバムを象徴してるような気がする。
ただ、一説ではこの曲は戦争の帰還兵や、共産主義との対立のむなしさを歌ってるとも言われる。
曲の出来でいえば他の曲のほうが良いと思うのだが。

たとえば「ダンシング・イン・ザ・ダーク」。
明るくポップなロックンロールだが、どこか哀愁漂う傑曲だ。
歯切れの良いリズムで、親しみやすいメロディーラインが特徴である。
たしかこの曲はシングルで、全米で大ヒットしたと思う。
この曲のプロモは、客席のファンの女の子がブルースに手を差し出されてステージに上げられ、一緒に踊るという素敵なものだった。

このアルバムの最後は「マイ・ホーム・タウン」。
ちょっぴり切ない曲だ。
元気な曲の多いアルバムだが、最後はしっとりじっくりと聞かせてくれる。
なんか計算しすぎともとれるアルバム構成だが、よく出来てると思う。

このアルバム発表後、ワールドツアーを行い、来日もしたそうだ。
ブルースのライブは長時間だという定説があり、現在もそれは継続されてるようである。
平気で4時間とかやるらしい。
とくに彼がE・ストリート・バンドをバックに従えたときは、人気、ライブパフォーマンス共にスゴイといわれる。
典型的なアメリカン・タフ・ガイだ。


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キッスを支えたミュージシャンたち

・ヴィニー・ヴィンセントと「リック・イット・アップ」
・マーク・セント・ジョンと「アニマライズ」
・ブルース・キューリックと「クレイジー・ナイト」
・エリック・カーと「ホット・イン・ザ・シェイド」
・エリック・シンガーと「リヴェンジ」

メイク時代のアルバム

・地獄の使者
・地獄のさけび
・地獄の接吻
・アライヴ!地獄の狂獣
・地獄の軍団
・地獄のロックファイアー
・ラブ・ガン
・アライヴII
・地獄からの脱出
・仮面の正体
・魔界大決戦
・暗黒の神話


第42回名盤シリーズ
今回は再結成、世界ツアーも大成功だったポリスの「シンクロニシティー」。
(1983年作品)



私が初めてポリスを聴いたのは、このアルバムが発表された当事の「シンクロニシティー2」のプロモだった。
なんか「アー!」って叫んでいて「うるさすぎる」と思い、決して良い印象ではなかった。

その後学校でもこの「シンクロニシティー」アルバムが回ってきて「聴くか?」といわれたが「聴かない」と返事。
シンプルな演奏が素晴らしいと言われた「見つめていたい」だって、「3人だけの演奏ならともかく、シンセやピアノが入ってて、これのいったいどこがシンプルなんだ?」と反論したものだ。

そんな私の考えを変えたのが、たまたまFMで流れた「ロクサーヌ」という曲。
1st収録のこの曲は非常にシンプルで、何よりパンキッシュで、スティングのエッジのたったボーカルがとてもカッコよかった。
その後1stアルバムを聴いて「これはいいかも?」と思いはじめ、あとは聴けば聴くほど魅力を発見するにいたったのだ。

この「シンクロニシティー」はポリスの最高傑作と評される。
それまでのサウンドとは少し異なり、実験色が濃いように思う(とくに前半)。
それに対して、後半(LPのB面)はそれまでのポリス・サウンドに近く、聴き易い曲が多い。
このアルバムを代表する1曲は「見つめていたい」だと思うが、この曲だけ浮いてるように感じるのって私だけだろうか?
言うまでもなく誰もが知ってる名曲中の名曲だが、この曲だけが一人歩きしてしまいポリスの音楽を誤解させる結果になってるように思う。

個人的には旧A面に当たる前半の作品がとくに良いと思う。
スピード感溢れる「シンクロニシティー1」と「シンクロニシティー2」も良いのだが(とくに1はいい)、他の怪しい曲こそ素晴らしいと思う。
シルクロードを思わせるような幻想的な2曲目「ウォーキング・ユア~」や、アジア(インド?)っぽくて、スティングの嘆くようなボーカルが印象的な4曲目「マザー」がいい。
そして、もっと好きなのは3曲目「オー・マイ・ゴッド」。
この曲の重要な役割をもつべース・ラインとクリアなギター・カッティングをバックに、甲高いスティングのボーカルが良い。
後半に絡んでくるサックスもアバンギャルドな感じが曲の雰囲気にマッチしている。

後半ではラストの「サハラ砂漠でお茶を」がいい。
幻想的なムードの中切々と歌い上げるボーカルが、まるで砂漠の中でオアシスを捜し求めてるみたいだ。
夕暮れ時にこの曲を聴きながら目を閉じると、遠く彼方に蜃気楼が浮かび上がるような錯覚に陥る。




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第41回名盤シリーズ
今回はサイモン&ガーファンクルの81年の再結成ライブ「セントラルパーク・コンサート」
(1981年作品)



80年代初頭、この頃すでにこのフォーク・デュオは解散していて、1度だけの再結成ということで、セントラルパークにてチャリティ・コンサートを行った。
53万人もの人たちが、集まったセントラルパーク。
その様子はライブ・レコーディングされ、また映像にも残された。

私が初めて聴いた彼らの曲は「スカボロー・フェア」。
「なんて美しい曲なんだ」
そのメロディの美しさ、ボーカルの美しさ、触れると砕けてしまいそうなくらい繊細なハーモニー。
アコギ1本によるシンプルでムダのないアレンジも気に入った。

このライブ・アルバムで聴ける彼らの状況だが、非常にリラックスした状況でステージに立っているように感じる。
1曲目の「ミセス・ロビンソン」から次々と素敵な曲が歌われる。
どの曲も、ポップで親しみやすく、ハーモニーも素晴らしい。
しかし、歌詞の内容はすこし厳しく、暗いものが多かったようだ。

ポール・サイモン、アート・ガーファンクルのそれぞれのソロ曲も演奏され、名曲「明日に架ける橋」で感動のピークに達する。
ここでのピアノのアレンジが素晴らしく、後でオリジナルのレコード・バージョンを聴いたときちょっとだけガッカリしたものだ。
「ボクサー」などを挟み、ラストは「サウンド・オブ・サイレンス」。
ロック・リズムの入らない、シンプルなバージョンで演奏されるこの曲は、ライブの最後を感動的に終わらせるのでした。



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第40回名盤シリーズ
プログレの名手が集まったグループ、エイジアの1stアルバム「詠時感~時へのロマン~」
(1982年作品)



今更このバンドがスーパー・グループだとか、メンバーの過去とかいうつもりはない。
1982年、人々の期待を背負い、期待に応え、大成功を収めたバンドだ。

80年代初頭、「産業ロック」と呼ばれるバンドが人気を博していた。
フォリナーやスティクス、ジャーニーなど、キーボードを大胆に使用したポップなハードロックで、「プログレ・ハード」などとも呼ばれていた。
大半がアメリカのバンドだったと思うが、そんな中本家本元のプログレの覇者が実力を見せ付けたのがエイジアである。
彼らの作り出す音楽は、とてもポップでわかりやすくドラマティックなロックを聴かせてくれたのだが、他のバンドと違ったのは、やはり彼らの出生がプログレ・バンドだったということだろう。

例えば1曲目「ヒート・オブ・ザ・モーメント」
よく聴かなければわからないのだが、いきなり変拍子だ。
少しも違和感なく4/4と2/4を交互に取り入れているが、サビになると通常の4/4になってノリを出してくる。
後半のギター・ソロでのカール・パーマーは非常に手数が多く、EL&Pっぽくて個性的だ。

次の「オンリー・タイム・ウィル・テル」は素晴らしいアレンジとメロディで大好きな曲だ。
ここでのスティーブ・ハウのギターはほとんどバッキングらしいバッキングをせず、常に単音フレーズを弾いている。
この曲に限りらないのだが、並のギタリストならディストーション・ギターでパワー・コードを弾きそうだが、イエス出身のハウはやはり並ではなかったのだ。

「ワイルデスト・ドリームス」はこのアルバムで最もハードプログレっぽい曲。
ここでのハウのギターは、まるでイエスの「古代文明」を彷彿させるいかにも彼らしいものだ。
そしてパーマーのドラム・ソロは、やはりEL&Pっぽくて迫力満点である。

そして「カッティング・イット・ファイン」この2部構成の曲もプログレっぽい。
前半は普通のハード・ポップだが、後半のクラシカルなパートは映画音楽のようで、ライブではジェフリー・ダウンズの見せ場にもなっていた。

このアルバムでジョン・ウェットンはボーカリストに徹しているように思う。
以前は強力なベースを弾いていて、とくにキング・クリムゾン時代はインプロヴィゼーションを引っ張っていた彼だが、エイジアではかなり控えている。
この頃のウェットンはボーカリストとして成熟しており、歌物アルバムの主役を張るのに充分な実力がある。

80年代、80年代の先端をいく、ある意味プログレッシブなアルバムだといえるのが、このアルバムなのだった。



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