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第71回名盤シリーズ
マーク・ノップラー率いるロックバンド、ダイアー・ストレイツの大ヒットアルバム「ブラザーズ・イン・アームズ」(1985年作品)
80年代半ば、当時学生だった人にとってLPレコードを買うというのは賭けみたいなものだった。
当時LP1枚2500円というのは、他の値段と比較しても非常に高価であり、学校で誰かが「○○の新譜を買った」とかいう情報があれば、とりあえずテープに録音しとく、みたいな流れがあった。
このダイアー・ストレイツのアルバムもそんな1枚で、誰かが買ったアルバム(誰なのか覚えてない)を録音したテープを聴いたものだ。
ロック小僧、ギター小僧だった私にとって、このアルバムは退屈だった。
ぬるくて、刺激がなくて、何が嬉しくてあいつはこんなアルバムを買ったんだろう、などと思ってた気がする。
それから数年後、当時バンドのドラマーだったヤツの家で、一晩飲み明かした翌日、二日酔いの頭に心地よい音楽に癒された。
ボーっとした頭にスーッと入ってくる音楽、なんてやさしいんだろう、なんでこんなに涙が出そうになるんだろう?
「これ誰?」
「ダイアー・ストレイツのブラザー・イン・アームズって曲だ」
家に帰ってから、古いカセットテープの山からダイアー・ストレイツのアルバムを探し出すと、しばらく表題曲ばかりリピートして聴いた。
渋い、渋すぎる、こんなギターを弾いてみたい、そんな風に思った。
ただ退屈にしか感じなかった他の曲も、ジワジワと良さが浸透してきた。
実は私はこのアルバム、CDもレコードも持っていない。
当時カセット・テープを何度も聴いたのだが、それも今はない。
でも久しぶりにyoutubeでこのアルバムの収録曲を聴くと、あの当時のことを懐かしく思い出すのだ。
私にとって、ちょっぴり青春の甘酸っぱさみたいなものを感じさせるアルバムなのだった。
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第70回名盤シリーズ
今回はスティービー・ワンダー2枚組の大作「キー・オブ・ライフ」。(1976年作品)
この頃のスティービーは、出すアルバム出すアルバム、全て大ヒットを記録し、絶頂時代を迎えていた。
そんな中、2枚組+シングルという変則的な組み合わせで発表されたのが本作である。
このアルバムを彼の最高傑作としてあげる人は多いようだが、私はこのアルバムしか聴いたことがないので、なんともいえない。
ただ、このアルバムはとても心地よく、これだけたくさん曲が入ってるのに、捨て曲、駄曲が1曲もない。
やはり最高傑作なのかもしれない。
私が初めてこのアルバムを聴いたのは16歳か17歳くらいの頃だったと思う。
当時、ポール・マッカートニーの「エボニー&アイボリー」という曲で共演していたのが、スティービーだった。
ビートルズファンの私は、スティービーって誰なんだろう?ポールと組むくらいなのだから、大したものだと関心していたのだ。
そこへ学校の先輩から「興味があるならこれを聴け」と言われて貸してもらったのが、このアルバムだった。
しかし最初は地味でパッとしないアルバムだな、と感じた。
エイジアやTOTOなどの派手なサウンドに慣れた耳には、地味で無駄に曲がたくさん入っているような気がして、どれも同じに聴こえたものである。
先輩から「どうだった?」と聞かれ、怖い先輩にイマイチだったなんて言えるはずもなく、「とても良かったです」なんて答えたような気がする。
しかしその後、夏休みだったかに暇だったのでずっとこのアルバムを部屋で流してた。
そしたら、心地よくなってきて、なにかよくわからないものの、気に入ってきた。
よく、スルメのように後から噛めば噛むほど味が出る、なんて言葉を聞くが、私にとってこの「キー・オブ・ライフ」はまさにスルメだった。
このアルバムから1枚に3曲づつ選ぶとすれば、1枚目からは「Love's In Need Of Love Today」「Have A Talk With God」「Knocks Me Off My Feet」、2枚目からは「Black Man」「As」「Saturn」だ。
もちろん楽しい「Sir Duke 」も好きだし、インストの「Contusion」も緊張感溢れる演奏がカッコイイ。
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第69回名盤シリーズ
カンタベリー系の最高傑作との呼び名も高いハットフィールド&ザ・ノースによるセカンド・アルバム「ザ・ロッターズ・クラブ」(1975年作品)
このアルバムは、プログレやカンタベリー・マニアの間では非常に評価が高いものの、一般的な知名度は決して高いとはいえない。
いわゆるマニア向けのアルバムで、ヒットチャートの上位に食い込むアルバムほどとっつき安いわけではないだろう。
それでも、この手のアルバムの中では敷居が低いほうだと言われる。
このバンドのボーカルは、元キャラバンのリチャード・シンクレアで、もちろんベースを弾いているのも彼だ。
この、人が良さそうで平和的なボーカルは、それだけで親近感がわき、曲をマイルドなイメージに仕上げているように思う。
メロディ・ラインも普通にわかりやすく、ストレートに良さが伝わってくるのだが、ピリリと辛いスパイスはしっかり効いている。
このスパイスというのが、アルバム全体に流れるジャズ・エッセンスであり、ただのロック・アルバムではないところなのだ。
彼らの演奏力の高さも特筆すべき部分であり、重要な聴き所だ。
だからといって決して派手ではない。
同時期のハードロックや、有名プログレ・バンドのような華やかさ、派手さがないのに、よく聴くと物凄いテクで演奏しているのである。
こういった部分も、いわゆる「玄人向け」といわれる所以だろう。
1曲目「Share It 」、6曲目「Fitter Stoke Has a Bath」あたりは、聴きやすくポップな楽曲で親しみやすさがある。
リチャードのボーカルも独特のノホホンさがあっていい。
ただ、キャラバン時代にも披露していたウガイみたいなブクブクボーカルはどうにも違和感あるが・・・。
このバンドの演奏力の凄さがよくわかるのが、ボーナストラックで入っているライブ録音だ。
とにかくハードな演奏を展開していて、緊張感溢れるインストが聴ける。
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第68回名盤シリーズ
今回は今も全米ヒットチャートに名をあげる7オクターブの歌姫、マライア・キャリーの大ヒット作「ミュージック・ボックス」。
(1993年作品)
1993年、ふらりと訪れたCDショップの試聴で聴いたのが最初の出会いである。
当時はヘヴィ・メタルやプログレなどハードな音楽から遠ざかっていた時期で、聴くのはもっぱらチャート物かJ-POPだったが、そのときマライアことは全く知らなかった。
ジャケ写はモノクロのドアップで、その歌声、歌唱方法からてっきり黒人だと思ったものだ。
それほどソウルフルで、パワフルで、情感豊かなボーカルが印象だったのだ。
彼女がブロンドの白人美女だと知ったのはもっと後のこと。
このアルバムは当時私のお気に入りで、何度も繰り返し聴いたものである。
それは某ドラマで、彼女の曲が使われて日本で大ブレイクするちょっと前のことだった。
アルバム全体としてバラードなどスロー・ナンバーの出来の良さが際立っていて、マライアのソウルフルなボーカルを堪能することが出来る。
ここからのヒット曲は「ヒーロー」「ウィズ・アウト・ユー」、いずれも美しいバラードだ。
7オクターブかどうかは別として、超ハイトーンからドスの効いた低音まで、まさに人間離れした声域。
これを武器にしたメロディの幅の広い楽曲は、非常に質の高いものだった。
リズムを強調したダンス・ナンバーも魅力的で、とくに5曲目「ナウ・ザット・アイ・ノウ」は明るくアップなテンポで好きな曲だ。
今回この記事を書くにあたり、久しぶりにこのアルバムを聴き直したが、一見目立たない曲の出来の良さを再認識した。
今現在のお気に入りは「エニィタイム・ユー・ニード・ア・フレンド」「ネバー・フォゲット・ユー」である。
このアルバムは3000万枚という驚異的なセールスを記録し、マライア最大のヒット作となった。
また現在までのシングルヒットの多さもケタ外れで、全米ナンバー1ヒットは現在18曲、これはビートルズについで歴代2位だそうだ。
まだ30代のマライア、おそらくビートルズの記録を破る日がやってくるであろう。
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第67回名盤シリーズ
今回は80年代後半のディスコには欠かせなかったデッド・オア・アライヴ「ブランド・ニュー・ラバー」
(1986年作品)
久しぶりに聴くデッド・オア・アライブだが、メチャクチャ懐かしい。
華やかだったあの頃のことが昨日のことのように思い浮かぶ。
当時は、ディスコに行っても、ボーリングに行っても、ビリヤードに行っても、彼らの音楽が流れていた。
とくにダンス・ホールで聴く彼らの音楽は、まるでライブのような臨場感とノリがあって、それは大いに盛り上がったものだった。
3枚目のスタジオ作になるこのアルバムは、前作よりもギター・サウンドを押し出した力強いもので、その激しいビートと共に、一流のダンス・ミュージックを形成している。
しかし曲はとてもポップで、抜群の親しみ安さがあるのだった。
どの曲がシングルカットされてもおかしくなく、ディスコのミラーボールのごとき輝いているのである。
全曲いいのだが、とくに大好きだったのが2曲目「オール・マイ・キッシズ」、4曲目「ゼア・ワズ・ユー」だ。
「オール・マイ・キッシズ」のはじけるようなポップさ、腰をズンズン突き上げるようなリズム、今聴いてもいいものはいい。
「ゼア・ワズ・ユー」のユニークなイントロ(古い時代劇風)と、それに続くマイナーなメロディもたまらない。
一般的に代表的なのは1曲目「ブランド・ニュー・ラバー」と6曲目「サムシング・イン・マイ・ハウス」だろう。
どちらも素敵なダンス・ナンバーで、いかにもユーロ・ビート然としている。
余談だが当時、車のオーディオをグレード・アップするためカー用品店に行ったことがあった。
そのとき視聴したスピーカーから大音量で流れてきたのが、このアルバムの5曲目「カム・インサイド」だったのだが、
これには感動した。
あまりの素晴らしさに、そのスピーカーを注文して車に設置してもらうに至る。
そして帰り道、このアルバムを大音量で聴きながら帰ったのだった。
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