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過去に掲載したアルバムの中で、その辺が微妙に違っている(本当は大して好きじゃないとか、名盤と呼ぶには弱い)作品を差し替えました。
(第31回)
クイーンズライチ「オペレーション・マインドクライム」
↓
ホワイトスネイク「スライド・イット・イン」
(第79回)
カルチャー・クラブ「キッシング・トゥ・ビー・クレマー」
↓
ABC「ルック・オブ・ラブ」
なお、第1回~50回までの分も、当ブログに移動しました。
じんわりとくる美しい映画でした。
もっとシリアスで最初から最後まで暗い映画かと思ってましたが、意外にコメディっぽいところもあり、重いテーマを扱いながらも、重過ぎないのが良かったです。
海外で絶賛され、あちこちでたくさんの賞をもらった作品ということで、そういう色眼鏡で見てしまう部分もあるのですが、見終わった直後「感動した」という感じではなく、一瞬「そんなに絶賛されるほどのものか?」と思いながらも後からジワジワと余韻が押し寄せる…そんな感じでした。
もう1回見ればさらに良いと感じる可能性もあります。
辛口に見れば、出来すぎな設定や、わざとらしく感じる部分、こういう職業に対するステレオタイプな反発をする人など、「それはちょっと…」と感じる部分もないわけではありません。
でも見終わったときのさわやかさ、そう、死がテーマの映画なのに、後味のよい映画というのも珍しいと思います。
演技では、主人公の本木雅弘氏、社長の山崎努氏、銭湯の常連客で火葬場職員の笹野高史氏の演技がとくに良かったです。
見て損はない映画。
第90回名盤シリーズ
今回はラテン・ロックの代名詞のような存在であるサンタナの初期のアルバムから「天の守護神」
(1970年作品)
私は長い間、サンタナというのはカルロス・サンタナ個人のことで、ソロ・アーティストだと思っていた。
それがバンド名であり、カルロスはそのバンドの中心人物だと知ったのは今世紀に入ってからだったと思う。
80年代初頭、日本のギタリスト高中正義とジョイント・コンサートをしたことがあったと思うのだが、そのサウンドに同じ匂いを感じたものだ。
当時の高中氏はやたらとラテン色の強いサウンド志向だったが、今思えばサンタナの影響が強かったのかもしれない。
なので、私にとってのサンタナは、この「天の守護神」で聴ける熱帯のようなサウンドである。
一般的に大名盤とされる「キャラバン・サライ」などは、もっと洗練されてアフリカ音楽と西洋音楽が高度なところで一緒になった感じだが、私が選ぶならラテン色の強いこっちだ。
オシャレとは程遠い、汗臭さ満載の音楽。
熱い男が汗水たらしながら、これまた熱い演奏している様が目に浮かぶようである。
私はコンピュータで管理された無機質な音楽も決して嫌いではないが、こういう人間臭さ溢れる生身の音楽はやはり独特のものがある。
カルロス・サンタナの奏でるギター、まず音色が熱帯的だ。
確実に40度以上、湿気は80パーセント以上ありそうな音色している。
それに輪をかけて熱いのが、バックのパーカッション郡だ。
絶対演奏したあとに、トロピカル・ジュースやマンゴーとかバナナ食べているようなサウンドなのである。
そして夜は、肉汁滴るでっかい焼肉と大量のビールを飲んでることだろう。
話がそれたが、このアルバムで最も有名な曲はフリートウッド・マックの名曲「ブラック・マジック・ウーマン」だろう。
マック・バージョンもいいのだが、ここではさらに人間臭く、体温の高い演奏で、エロティックでもある。
とくにベース、パーカッションのリズム隊がエロエロなのだが、オルガンもいい味を出している。
カルロスのギターは、テクニックに走ることなく情熱あふれるギターで、派手なことをしてるわけでもないのに、存在感たっぷりで、やはりバンドの中心人物であることが確認できるのだった。
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その奇抜なストーリーは、初めて読んだ人なら誰もが驚き恐怖するものです。
さて日本のロック・バンドで「人間椅子」というバンドをご存知でしょうか?
イカ天出身バンドで、乱歩趣味丸出しの個性派バンドです。
キング・クリムゾンやブラック・サバスの影響の強いオドロオドロ系のサウンドに文学的な歌詞が特徴のバンドで、今も根強いファンが支えています。
私は初期の作品しか知らず、最近の活動はよくわからないのですが、アルバムも定期的に発表してるようです。
私の好きな曲を2曲紹介しましょう。
「芋虫」
http://www.youtube.com/watch?v=gXI4UlPDfp4
「天国に結ぶ恋」
http://www.youtube.com/watch?v=Hapk5D46pls
他にもいい曲がたくさんあるのですが、誰にでも受け入れられる音楽ではないのでこの辺にしときます。
今日は4月27日、というわけで江戸川乱歩の傑作短編「押絵と旅する男」を読みました。
この作品はたった30ページほどの短編でありながら、乱歩文学の「狂」と「美」をしっかり味わうことが出来る名作です。
簡単にストーリーを紹介します。
「私」は蜃気楼を見に行った帰りの汽車の中で、一人の老人と遭遇します。
その老人は額を大事そうに抱えていて、「私」はその額を見せてもらうことになりました。
そこには白髪の老人と綺麗な少女が押絵細工で描かれているのですが、驚くほど精巧に出来ていて、まるで生きてるように見えるのです。
老人はそこに描かれた男女の身の上話を語ります。
あれは30年も前のこと、自分の兄が恋わずらいですっかり元気がなくなり、ご飯もろくに食べず、とても悩んでいる様子でした。
どうも展望台から望遠鏡をのぞいていたとき、偶然その少女を見かけて、それ以来ずっとずっとその少女を探しているとのこと。
自分は兄と一緒に少女を探しました。
そして4月27日、ついに少女を探し当てるのですが、なんとそれは生身の人間ではなく、よく出来た押絵細工だったのです。
「たとえこの娘さんがこしらえものの押絵だとわかっていても、私はどうもあきらめられない。たった一度でいい、私も押絵の中の男になって、この娘さんと話がしてみたい」
この兄の思いがあまりにも強く、あまりにも愛してしまったため、奇跡がおこります。
兄は押絵の中の娘に恋焦がれたあまり、押絵の中に入ってしまい嬉しそうに娘さんと寄り添っていたのです。
自分は嬉しくなり、その押絵を買い求め、兄たちを新婚旅行に連れて行ったのでした。
これでメデタシ、メデタシ・・・とならないのが、この物語の凄いところでして・・・
汽車の中、老人の語りは続きます。
今日は久しぶりに東京の街を見せてやろうと思い、兄達の入った押絵を持ち出したのです。
30年の月日がたった今、少女は元々作り物だったため、当時のままです。
しかし悲しいことに、兄は元は人間だったためすっかり年老いてしまって、髪の毛もすっかり白髪に成り果てたのでした。
よく見ると兄はなんとも悲しそうな、悲痛な表情をしていたのでした。
そして改めて語っている老人を見ると、不思議なことに押絵の中の老人と瓜二つだったのでした。
ここでいう「兄」は幸せだったのでしょうか?
そりゃ、恋焦がれた娘とたった一度どころか、30年もの月日を一緒に過ごしたので幸せでしょう。
しかし人間は欲が出るのです。
長年寄り添った娘と、このまま永遠に一緒にいたいと思うのです。
それでも永遠の愛なんてなく、夢のような月日にピリオドを打つときがやってくる、その現実を受け止めなければならないのです。
長すぎた夢は、その分悲しみも大きいのでした。
そして兄と瓜二つの老人は、兄の人生と悲しみまで背負って旅を続けるのでした。
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