第53回名盤シリーズ
ジェフ・ベックがヴァニラ・ファッジのリズム隊と作ったハード・ロック・トリオ、ベック・ボガード&アピスの来日ライブだ。(1973年作品)
冒頭からいきなり「キャハ!」という変な声のあと、トーキングモジュレーターを使ったユニークなギターで始まる。
そのあとは全13曲、パワフルなトリオ演奏によるハードなロックが展開されるのだ。
この演奏を聴くと、ヤード・バーズ出身ギタリストって一度はこういう音楽を通るんだなって思ってしまう。
それが、クリーム、ZEP、BBA、どれも個性的で、パワフルなリズム隊をバックにした演奏バトルが売りになっている。
その中でブルース色の濃いクリームやZEPと違うのは、ファンク色、ポップ色がいいスパイスになってるところだろう。
このアルバムの聴き所はいくつもあって紹介しきれないのだが、やはりトリオ演奏による肉体と肉体のぶつかり合いが産む緊張感と爆発力だ。
高度なテクニックと高度なセンスを持ったミュージシャンなら、3人集まれば充分刺激的な音楽を創造出来る。
この必要最小限なロック・ユニットが生み出す破壊力は、70年代初頭の実力派バンドの象徴みたいなものだ。
よくこのアルバムは「音質が悪い」とまことしやかにささやかれているがが、私はそのように感じたことがない。
充分に迫力があり、バランス、音の分離など文句ないと思う。
もしかして、実際にライブ会場に訪れた人にとっては、これでも物足りないくらい凄まじいライブだったのかもしれないが。
「ジェフズ・ブギー」、おそらくこのアルバムで最も人気の高い曲かもしれない。
シャッフルのリズムに乗せて、実に楽しく演奏する様が眼に浮かぶようだ。
このときのライブでは、ベックはレスポールを弾いているようだが、音色がとても艶っぽくていい。
個人的にはこの2枚組アルバムの2枚目のほうが好きだ。
中でも「スウィート・スウィート・サレンダー」が大好きで、このCDを聴くとき必ず2~3回は繰り返して聴く。
はっきり言って演奏は荒い。
隙間だらけ…というより、「紙を張っていない障子」のようなスカスカなサウンドだが、これが実に味わい深く「ロック」を感じさせる。
ポップなバラードだが、たまらなくロックなのだ。
最近のデジタル化した音楽では絶対に表現出来ない、これこそ生身の人間による音楽なのだ。
残念ながら短命に終わったバンドで、スタジオ作1枚と、このライブ・アルバムだけが残された。
大阪厚生年金会館でのステージを録音した本作品は、日本だけの発売だったらしい。
この荒い演奏がベックは気に入らなかったそうだが、私はこの荒さにこそ「ロック魂」を感じるのだった。
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おととい30日は、滋賀県は日野の「ブルーメの丘」へ行ってきました。
自宅から約1時間ちょっとなんですが、天気が良くてよかったです。
今の時期は花がたくさん咲いているし、気候も暑くもなく寒くもないので気持ちがいいですね。
←これは入り口の近く
菜の花が満開で一面黄色に染まって綺麗ですね~♪
またここは動物もたくさんいました。
乗馬も出来るみたいだし、牛の乳搾り体験とかも出来るようです。
他、ウサギとかヒツジもいました。
↓写真はかわいい子羊たちにエサを与えてるところ
ジャージー牛乳ソフトも美味しかったです♪
お昼ごはんは野外でバーベキューをしました。
ボリュームたっぷりでお腹いっぱいになりました。
車の渋滞もほとんどなく、のんびり過ごせてよかったです。
この言葉の元となったような物語の一つが昨日読み終わった司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」ですね。
この幕末の一風変わった青年は、激動する乱世の中で大きすぎる夢をもち、その大きさゆえにまわりから孤立し、それでも夢を成し遂げるのでした。
全8巻からなるこの長編小説の主人公はご存知「坂本竜馬(龍馬)」です。
幕末を題材にした小説の傑作とされるこの作品。
本当はもっと若いとき(10代とか)に読むべきものです。
10代の頃はミステリーばかり読んでいて、歴史物は「難しそう」というイメージで手をつけてませんでした。
この幕末活劇を読んで人生観が変わったという人も大勢いるらしいですね。
40近い私はさすがに人生観まで変わりませんが、やはり10代の頃に読んでみたかったです。
「大政奉還」という源頼朝依頼700年続いた武家政権を返上する、いわば日本をひっくり返すような偉業を成し遂げた竜馬。
しかし新しい日本を背負ってたつ名簿に竜馬の名がありません。
西郷吉之助(隆盛)はいいます。
「尊兄(竜馬)の名が見当たらんが、これはどぎゃんしもしたかの?」
それに対して竜馬
「世界の海援隊(竜馬が作った海運事業)でもやりましょうかな」
すでに彼の頭の中は「世界」を相手にしているのでした。
あくまでも小説であって史実とはちょっと違います。
しかし、激動の時代に生きた熱い男たちの空気を感じられたらいいと思うのでした。
車の調子が悪くって、それでも今まで乗り続けてましたが、「これはいかん」ってことで修理に出しました。
どう調子悪いかっていうと
・スピードメーターが動かなくなる
・燃料計が突然ゼロを示す
・右後ろの窓が開かない
・左後ろの窓を開けると手でサポートしなければ閉まらない
・ドアを開けたとき、バキュームが1分ほど止まらない
・内気/外気の切り替えが出来ない(エンジンルーム内のホースがすぐに抜ける)
・ドライブシャフトブーツからグリス漏れ
・エンジンのヘッドからオイル漏れ
と、ここまではそれほど問題ないのですが(?)
今月に入ってからは、常にアクセルを踏んでなきゃエンジンが止まってしまうというトラブルが発生したのです。
エンジンを始動した直後から、目的地についてエンジンを切るまでの間、常にアクセル・オン。
つまり信号待ちの時も、ブレーキを踏むときも(左足で)アクセルを踏んでなきゃいけないのです。
これではいつ事故をしてもおかしくない(大汗)
というわけで、先週の土曜日、友人の整備工場に入院させました。
しばらくは車なし生活です。
ゴールデン・ウィークに車がないのは辛いけど、嫁の車があるからなんとかなるでしょう。
それに、たまには歩いたり、公共交通機関を使うのもいいもんです。
ちょうど、今月に入ってウォーキングを始めたので、一石二長と言えますね。
6月に車検ですが、出費が重なりそうで怖いです。
第52回名盤シリーズ
英国の元祖ビジュアル系ともいえるジャパン「ブリキの太鼓」
(1983年作品)
不思議なバンドによる、不思議な曲がたくさん入った不思議なアルバム。
この印象は、初めて聴いた83年頃から今も変わっていない。
アイドル的な化粧をしたルックスや「ジャパン」という奇妙なバンド名も不思議度は高いが、やはりこのサウンドだ。
ポップとも言えないアレンジ、中国風のメロディ、デヴィッド・シルヴィアンの癖の強いボーカル…
しかし不思議と癖になるようなひきつけるものがあり、なぜか繰り返し聴いてしまうのだった。
この不思議音楽のキモはベースとドラムによるリズム隊かもしれない。
非常によく動くベースで、一瞬たりとも一つのフレットにいることがなく、しかも一定のフレーズを繰り返しているわけでもないのだ。
それとドラム。
定型リズムを叩かず、常にあちこちのタイコをタイミングよく鳴らしていて、しかもベースとリンクしているわけでもないのである。
いわゆるポピュラー・ミュージックの常識というものが通じないリズムを刻んでいるといえよう。
この風変わりなリズム隊の上に、個性的すぎるデヴィッドのボーカルと、不協和音入りまくりのキーボードがのっかってサウンドを形成しているのだった。
「ゴウスツ」という曲がシングル・カットされ、イギリスで大ヒットしたようだ。
このとても一般受けするとは思えない曲がヒットした80年代初頭って、今考えるとこれも不思議だ。
私はこの曲を聴くと、江戸川乱歩の「大正変態ロマン」みたいな退廃的で恥美的な世界をイメージしてしまう。
なんとなく、青白い顔をした美形の男性が、古い洋館の中でこっちを見てニヤっとするような不気味な感じだ。
しかし、実は私、この曲がすごく好きだったりするのだ。
「スティル・ライフ・イン・モービル・ホームズ」では、奇妙なアジア風コーラスが入っているが、イギリス人のイメージするアジアってこんな感じなのか?
そういえば、このアルバムのジャケ、毛沢東の写真の下で中華料理を食べているのだが、まさかこれが日本のつもりなのか?
「カントン」(広東?)とか「ヴィジョンズ・オブ・チャイナ」とかがあるので、中国で間違いないようだが。
このあたりのセンスは、明らかに日本のYMOの影響を受けているのだろう。
デヴィッド・シルヴィアンはジャパン解散後、キング・クリムゾンのロバート・フリップとコラボとやっている。
なんとなく、似たもの同士のような気がするのは私だけだろうか?
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