[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
先月届いたMSGのクリサリスイヤーズ、全曲聴いた。
前回のUFOと違い、今回は全部知ってる曲だったのだが、忘れているものも多く、けっこう新鮮な気分だった。
これで全盛期と言われる70年代UFOから80年代MSGまでの、マイケル・シェンカーの音源をコンプリートしたわけだが、こうやって聴いてみると彼の成長が伺えるのは面白い。
それでは簡単ではあるが、各音源の感想を書いてみよう。
「神」
マイケルのソロプロジェクトのデビュー作で、名盤といわれる作品だ。
後のアルバムと比較しても、レコーディング・メンバーがセッションっぽく、ソロ・アルバムのニュアンスが強い。
UFO脱退時は、精神的にも肉体的にも危険な状態だったといわれるが、音楽的にはピークを迎えており、それがしばらくの休養を得てさらに磨きがかかったように思われる。
この中で、代表曲とされライブでも定番なのが「アームド・アンド・レディ」と「イン・トゥ・ジ・アリーナ」だ。
この2曲はUFO時代にはなかった新しいタイプの曲であり、いかにも80年代の幕開けに相応しい楽曲だと思う。
「ライブ音源」
新たに、コージー・パウエルやポール・レイモンドをメンバーに加えてのライブが2種類収録されている。
当時のライブのセットリストはわからないが、まだ1枚しかアルバムを発表していないので、UFOナンバーも多かったのではないだろうか?
ここでは名曲「ドクター・ドクター」と「ロック・ボトム」を聴くことが出来る。
アルバム「神」のボーナストラックとして収録されているほうのライブ音源は、とくに「アームド~」の出来が素晴らしい。
この曲のベストテイクともいえる。
「神話」
今回私がもっとも収穫だったのは、このアルバムを再評価出来たことだ。
私はこのアルバムのLPを持っていたのだが、正直、暗くてパッとしないと思っていた。
全体的に重々しく感じるのは、キーボードの音が少ないのと、コージーのドラムが原因だと思う。
それに、後のライブバージョンと比較すると少々テンポが遅めで、その辺りもヘヴィに感じる一因だろう。
スタジオ版「アームド~」がライブよりもテンポが速いのと対照的だ。
楽曲はどれも素晴らしく、今ではこのヘヴィさが心地よい。
インスト曲がないのは、MSGというバンドのアルバムであることを強調しているのであろう。
「飛翔伝説」
神話ツアーの武道館ライブ2枚組を1枚に凝縮してあり、MSG初来日で湧き上がる人々の熱気が伝わるライブだ。
選曲は神話からが中心で、ヘヴィでズシンズシンくる新曲と、前作からの代表曲が次々と演奏され、いかにも旬のバンドというのを感じさせる。
マイケルのギターがやや細い気がするが、バンドとしてのまとまりを重視した結果だろう。
私はこの初来日でいきなり武道館というのは凄いことだと思う。
よほど、まだ見ぬギターヒーローに多くの人が期待をし、来日を今か今かと待っていたのが伺える。
もしUFO時代、ライツアウトツアーあたりで来日していたら、もっと人気が凄いことになっていただろう。
ここで聴ける「ネバー・トラスト・ア・ストレンジャー」が、ポール・レイモンドとマイケルの組み合わせでUFOっぽく聞こえるのが面白い。
「黙示録」
メンバーが大幅に変わり、ボーカルがグラハム・ボネットに代わった。
はっきり言って、マイケルとグラハムの相性はいいとは思えない。
歌唱力ではゲイリー・バーデンを上回るのだが、相性という点では一歩も二歩も譲ると思う。
サウンドは垢抜けた感じで、ハードな楽曲なのに華があるように感じられるが、この辺りからアメリカ進出を狙ってのことかもしれない。
「デザート・ソング」のリフが、UFOの「ラブ・トゥ・ラブ」に似ている以外はUFOっぽさはなくなり、完全に自分のサウンドになってきている。
「限りなき戦い」
私が初めて聴いたマイケル・シェンカーがこのアルバムである。
かなり思い入れが強く、マイケル絡みでは最も好きなアルバムかもしれない。
アルバムの全曲楽譜を買ったのは、後にも先にもこのアルバムだけだ。
余程このアルバムが気に入ったのだろう。
そして今回嬉しい誤算があった。
まさかのオリジナル音源なのである。
ご存知の人も多いと思うが、このアルバムは発売してまもなく廃盤になり、新たにリマスターバージョンが発売されたのである。
当然、発売してすぐに飛びついたファンはオリジナルを聴きこんでいるので、リマスター版は違和感だらけだった。
前作以上にアメリカン・マーケットを意識したサウンド作りであり、それは楽曲にも顕著に現れている。
とくに「システムス・フィーリング」のような曲は今までのMSGにはなかった試みだが、これは成功していると思う。
全体的にマイケルの個性と、80年代らしいポップ感が高いレベルで融合された傑作だと思うが、残念ながら大きな成功は得られなかった模様。
「ロック・ウィル・ネバー・ダイ」
限りなき戦いツアーのロンドン公演の模様を収めたライブ盤。
このライブの模様は映像でも残っており、実際にはもっとたくさんの曲が演奏されたのだが、大幅にカットされて1枚ものとして発売された。
こういうのは、そろそろ完全盤で出すべきだと思うが、これはお買い得アルバムなのでそこまで期待するのは無理だろう。
1曲目の「キャプテン・ネモ」から「ロック・マイ・ナイツ・アウェイ」への流れは圧巻で、攻めの姿勢が感じられるところだが、やはりゲイリー・バーデンのボーカルの弱さが目立ってしまう。
結局、アメリカ市場の開拓が不成功に終わった原因は、一つはボーカルの弱さだと思う(他にはマネージメントやマイケルの性格など)。
MSGのようなギターバンドであっても、一般ファンがまず注目するのはボーカルであり、いくらギターソロが素晴らしくてもダメだろう。
ギターオタクではなく、ギターとベースの区別もつかないような人をも取り込まなくてはアメリカ市場は難しい。
最後に。
アルバムジャケを並べて気がついたのだが、MSGというバンドを表しているのは、「神話」と「飛翔伝説」だけで、他はマイケルのソロプロジェクトというイメージだ。
雑誌などの予想では、ギターインストメインのギターアルバムだろうとされていた記事があったと思うのですが、発売された1stアルバムは
歴史に残る名作。そう、「ロック・ウィル・ネバー・ダイ」までは夢中で聴いていました。
マコーリーになってからは、どうしても歌メロが馴染まないんです。 ゲイリーさん、素敵で覚えやすい歌メロをありがとう。
マイケルのギターと言い、ゲイリーの歌メロと言い、日本受けする要素はバッチリでしたね。
私はマイケルには乗り遅れた、というか、全盛期ギリギリ間に合ったという感じでした。
car2yaさんはUFOから失踪、ソロ待ちをリアルで知っているのですね。
ほうほう、最初の予想ではインストメインかもしれないという予想だったのですか、それはそれで時代を反映していて貴重な話ですね。
当時はまだギターインストが売れる時代だったので、そういう予想も十分アリだったと思います。
そういえば、初来日って、まだ神話が発売する前ですよね。
当時見に行った人の話では、知らない曲ばかりやるからイマイチ盛り上がらなかったらしいですが、後半ドクタードクターが始まると怒涛の盛り上がりで割れんばかりの大合唱だったらしいですね。
私も「ロック・ウィル~」まででした。
マッコリになってからはまだ聴いてません。
ゲイリーは歌メロ作りは上手いですよね。
マイケルの作るリフに合っていると思います。
手元から抜け落ちているアルバムもあり、とってもお買い得でありがたい企画です。
今聴いても色あせないというのは、出来がよかったからでしょうね。
スタジオでのゲイリーさんの仕事振りはとてもいいと思います。
ゲイリーさん
喉が弱いのか、体力面なのか、キーが合っていないからなのか…
ステージでは実力を出し切ってないように感じられました。
ベストコンディションでツアーを続けるのは大変なんでしょうね。
プロってやっぱり凄い!
結局ね、私もビートレグ買いました。
昨日買ったのですが、なかなかマニアックな視線で面白かったです。
他にも私の好きなアーティストがたくさん取り上げられていて良かったです。
今回のクリサリスイヤーズ、もう全曲聴きました。
今日は黙示録を中心に限りなきの前半(つまり4枚目)を聴いてました。
明日もこの4枚目を聴いて、それから5枚目か2枚目を聴こうかな~。
そうそう、昨日はUFOのクリサリスイヤーも聴いてました。
ゲイリーさん、たぶんゲイリーさんが歌詞と歌メロを作ってるんだと思うのですが、自分のキーの範囲を超えちゃってるときがあるんですよね。
自分の限界を超えても、自分の理想とするメロディを優先させるってことだと思います。
ゲイリーが裏方に徹して、歌詞とメロ作りをし、それを別の人が歌えば良かったりしてね。
ベストコンディション、ボーカルの方は大変ですよね。
普段から喉のケアとかマメにしてないとダメでしょうね。
>まさかのオリジナル音源
これは本当に嬉しかったです!(^^)
正直、USミックスにはがっかりしました。。。。
プロデューサーの采配で印象ががらっと変わることを知った、ある意味貴重な体験?でもありました
にゅーめんさんはこのアルバムが1番お気に入りとのことですが.....
私はやや苦手だったりします(^^;;
ずばり“アメリカン・マーケットを意識したサウンド作り”に違和感があったのだと思います
また、ゲイリーのVo.の弱さを露見した?1枚でもありました
ライヴ盤を聴く気になれないのは、その為です
彼の歌メロは素晴しいと思うのですが、正直Vo.としては物足りないですね。。。。
なので、『飛翔伝説』も『Rock Will Never Die』もほとんど聴いたことがありません(^^;;
グラハムについては、私もマイケルとは合わないと思います
但し、ミスマッチならではの新たな一面(緊張感と力強さ)が新鮮で、むしろ魅了されました☆
あの個性、あの存在感―ゲイリーには望めない存在感です
>一般ファンがまず注目するのはボーカルであり、いくらギターソロが素晴らしくてもダメだろう
アメリカでの敗因は、まさしくそれに尽きるでしょうね....
ところで、『神話』ってヘヴィですか?!(笑)
私は初めて聴いた時、そのポップな?サウンドに気落ちして、一瞬マイケルファンを止めちゃおうかと思ったくらいなのですが。。。。
個人的な感想ですが、『神話』は1曲1曲を丁寧に作り込み過ぎて、却って全体的にぼやけた印象になってしまったように思います (今は違いますが)
ちなみに、『Rock Will Never Die』はLP(笑)もCDも持っていません(^^;;
(非売品の音源なら持っています♪)
その辺りのことも含めて、初期MSGのスタジオ盤・帯び叩きについて近々記事にする予定です
micha*さんらしい熱いコメントありがとうございます(笑)
ゲイリー・バーデンですが、改めて彼のメロディセンスは素晴らしいですね。
マイケルの作るリフによく合っていて、数々の名曲を作ってくれましたよね。
初来日を見た人によると、実際のゲイリーのボーカルは非常に厳しい状態で、飛翔伝説を作るにあたり、全て録音しなおしたとのこと。
なので、まだこっちのライブ盤のほうが聴けます。
それに対して「ロック・ウィル~」のほうは、映像があるので、あまり大胆なオーバーダブは出来なかったのでしょうか、あまり積極的に聴きたいとは思いません。
さて、神話の話題にしましょうか。
たぶん、私とmicha*さんでは、求めるサウンドが違ったのでしょう。
私は「限りなき~」が初マイケルで、あのポップで華やかなサウンドが好きです。
そしてもっと他の曲も聴きたい、ということでコージーが参加しているという理由から神話を買いました。
すると「限りなき~」と比較してポップじゃない、華がない、暗い、という印象になったのです。
それと、micha*さんが感じるポップさ、これはメロディラインですね。
たしかにメロはポップだと思います。
もしもサバスやジューダスが神話を出したのなら、ポップになった、といわれるでしょう。
私が感じるのは、リズムなのかもしれません。
コージーのドラムは後ノリで、しかもドタドタしたサウンドは、全体的に重い雰囲気になっている気がします。
それでも20数年の時を経て、神話も好きになりそうです。
飛翔伝説も好きですね。
黙示録、こちらは半分くらいは好きかな~(笑)
またmicha*さんの記事も楽しみにしております。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |