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宮部みゆき著書「火車」を読んでその面白さにはまり、以来彼女の代表的な作品をいくつか読みました。
宮部氏の作品は、その登場人物の詳しい説明が特徴の一つだと思います。
その本人の生い立ちどころか、その親、ときにはそのまた親の世代まで遡り、どうやってそのような人格が形成されたのかを探ります。
人は一人で生きてはいけません。
誰にでも親がいて、育て方やまわりの環境に左右されます。
そして歪んだ家庭で育ったり、幼い頃のトラウマなどによって、それが犯罪に繋がったりするのです。
そういった人間研究ともいえる考察により、小説をより深く、面白みを与えているのだと思います。
「理由」
家族とは何か?
それを考えさせてくれる物語です。
高層マンションで起こった事件に、多くの人が直接あるいは間接的に絡み合います。
その彼らには家族があり、それは小さなことでケンカしたり悲しんだり、あるいは家出をしたりします。
全体的に文章が読みやすく、スト-リ-にどんどん引き込まれていくので、気が付いたら読み終わってました。
「魔術はささやく」
自殺した女性の謎と、家族がなんらかの加害者になったときの苦悩が描かれたミステリー。
主人公が少年のため学園物っぽい印象もあります。
これが書かれた当時はともかく、今読むといろいろムリがあって後半ちょっとガッカリしました。
あまり書くとネタばれになりますが、タクシーにはねられた女性なんてムリがありすぎだと思います。
それと主人公の少年が大人すぎるのと、まわりの大人が信頼しすぎなのも気になりました。
「レベル7」
記憶喪失の男女と失踪した謎の少女、2つのストーリーが同時進行に進められていき、やがて1つになる…宮部さん得意のパターンです。
ややありえない部分もあるけど、すごく面白く時間を忘れて読み進めました。
いわゆる「悪役」の人が、悪い人間すぎる嫌いがあるものの、エピローグがいいせいか、読み終わったあとが心地よい気がします。
「模倣犯」
全5巻からなる、ミステリーとしては異例な長編です。
被害者側からの連続殺人、犯罪者側からの連続殺人、そして連続殺人のその後という3部作です。
この長いミステリーは、とくに前半、第2部までの完成度が高いと思います。
被害者、加害者、遺族など関わる人たちは、それぞれ個性があり、「たしかに実際、こんなヤツいるよな」と思わせます。
最重要人物であるピース君は、物語の後半まで唯一本名ではなく、ニックネームで登場します。
そのおかげで、他の登場人物よりも印象的で、読者の心の中にしっかり刻み込まれる効果があり、このような手法は珍しいと思いました。
後半はちょっとがっかり、ラストへの持って行き方や、両親を殺害された少年の設定とか納得いきませんでした。
映画の模倣犯は見ていません。SMAPの中井氏がピースをやってるんですよね。
見てみたいとは思いますが、期待しないほうが良さそうです。
クロスファイアーは読んでいないし映画も見ていません。
宮部作品はよく映画やドラマになってるので映像を見てみたいのですが、原作を超える出来にはなってない意見が多いです。
ポーラさんは読者家なんですね。
ほとんどの作品というとかなりの量になると思うけど、私ももう少し宮部ワールドにはまってみたいと思います。
新聞の小説はあまり読まないのですが、前に城仲間から中日新聞に連載されている「新三河物語」を薦められたことがあります。
ただ、私の場合はどうしても途中から読むのが出来ない人でして、面白いのであれば文庫本になってから読もうと思います。
柳美里さんの作品は読んだことがないのですが、途中で打ち切られた連載は、その後単行本や文庫本になったのですかね~?
もし本になっていたら続きが読めるからもしれませんね。
「理由」…昨日レンタルで「理由」の実写映画板を見ました。
原作からの変更がなく、私のイメージ通りに読めましたが、原作を知らなくていきなり映画を見ると、たぶんつまらなそうな感じがしました。
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