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桜の美しい季節になりました。
今日は少し昔話をしてみましょう。
1990年か91年の4月、バブル経済真っ只中の春、私は会社からの帰り道、家路を急いでいました。
家の前では、いつもの友人たちがたむろしています。
「今から大阪へ行こう」
なんで?とも聞かず、友人の車に乗り込み、今にも雨が降り出しそうな天気の中、男3人で大阪へ向かったのです。
奈良県に入ったあたりで雨が降り出し、道も渋滞し始めました。
バブル期の週末、自宅へ向かう車、遊びに出かける車、あるいは仕事中の車で入り乱れ、皆一様に西へ向かっていたのです。
車の中では、たしか大阪のブルース・バンド「憂歌団」を聴いていたと思います。
「おおさかっ、ビッグリバァァブルゥゥ~ゥス」なんて歌ってたかもしれません。
西名阪自動車道に入る頃には、ますます渋滞がひどくなり、雨は容赦なくフロントガラスを濡らします。
この時期、大阪へ行くのがマイブームで、毎週ほど行ってたのですが、こんなに渋滞するのは珍しかったと思います。
松原から阪神高速に乗り、当てもなく車を走らせる私たち。
大阪へついたけど…とりあえず食事でもしようか。
時間は10時くらいになってたかもしれません。
たぶん吉野家あたりで適当な食事をしながら、夜桜でも見に行こうかと話をしていたのかな?
食べ終わってから大阪城へ向かったのでした。
時間も遅いし、雨が降ってるしで、大阪城内には誰もいません。
ビジネスパークに車を止め、本丸を目指して傘をさしながら歩きだしたのでした。
「こんなに美しい桜は見たことがない」
雨が滴り落ち、近代的なビル郡をバックに咲く桜の綺麗なこと、その美しさたるや筆舌に尽くしがたいものでした。
このとき真剣に「サクラのもっとも美しい鑑賞方法は、雨の夜に夜景をバックに見るサクラだ」と思ったほどです。
それは日頃仕事に終われて、疲れていたからかもしれない。
あるいは、悩みごとが多く、心の休息を求めていたのかもしれない。
いや、単純に雨の渋滞の中、時間をかけてここまで来たからなのかもしれない。
しかし心を打たれ、いつまでもいつまでも眺めていたいと思うほどの景色がそこにあり、心に深く刻み込まれていったのでした。
だから10数年たった今でも、そのときのことを覚えてるのです。
やがて、この日の夜桜が大阪の街に舞い散るように、バブルも散ってしまったのでした。
残念ながら、夜桜、雨の日の桜は見たことがありますが、「雨の夜に夜景をバックに見るサクラ」は見たことがありません。
風景は見る人の心象を写すのでしょう。
なんか歌か詩が生まれてきそうな、にゅーめんさんの「昔話」ですね。
このときの夜桜の美しさは格別だったのですが、それ以降はあのときほどの美しさを感じないような気がします。
やはり風景を見るときは、そのときの心情が影響するのだと思います。
美しい景色、とくに自然の美を見て感動出来る心は持ち続けたいものです。
それも名勝と言われるところではなく、日常の場面、例えばいつもの通勤路での夕焼けとか、そういうのに感動出来る心を持ちたいものですね。
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