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声が出ない、歌えないグレン・ヒューズはツアー途中でクビになり、次に加入したのは無名の新人レイ・ギラン。
この時点で、サバスはアイオミ以外無名の新人という、いわばアイオミの独裁バンドになったのでした。
新生ブラック・サバスはツアーを無事終了し、また新たなレコーディングに入るのでした。
次作「ジ・エターナル・アイドル」をレコーディング途中、いろいろゴタゴタが続き、ドラム・トラック終了後まずエリック・シンガー脱退。
次にレイ・ギランも脱退、エリックと元オジー・オズボーン・バンドのジェイク・E・リーと共にバッドランズを結成します。
(その後、レイ・ギランは若くして死去)
そして後任ボーカルに納まったのは、またまた無名のトニー・マーティン。
この後期サバスを支えた実力派ボーカリストの最初の仕事は、ボーカル・トラックの差し替えからなのでした。
その後サバスは、ドラマーにコージー・パウエル、ベースにニール・マーレイを加えるなど、オール・スター・バンドに近い状態になっていきます。
この頃になると、初期のドゥーム感覚が薄くなり、様式美系のサウンドになってくるのでした。
もちろんライブでは「ウォー・ピッグス」や「パラノイド」など、サバス・クラシックも演奏するのですが、バンド形態とともにサウンドは変化していきます。
トニー・マーティンのボーカル・スタイルは、ロニー・ジェイムス・ディオに似たタイプで、熱い歌唱法です。
「ジ・エターナル・アイドル」「ヘッドレス・クロス」に続いて発表された傑作アルバム「TYR」で、マーティンの素晴らしいボーカルを堪能できます。
某匿名掲示板のサバス・スレを除くと、全サバスのアルバム中、この「TYR」アルバムが一番好きという人が意外に多いことに驚かされます。
私は様式美系のサウンドは苦手なので、この時期は正直微妙なのですが、それでもアイオミの悪魔リフは健在で、良いアルバムだと思います。
中でも「ザ・サバス・ストーンズ」はヘヴィでサバスらしく、マーティンの歌の上手さが発揮された名曲だと思います。
ただ、実力のわりに発言力のないマーティン(というか他のメンバーが大物すぎる)は、どこか便利屋的な扱いを受けます。
アイオミとロニーが再び意気投合したときは、あっさり解雇されてるし(その後ロニーと「ディヒューマナイザー」発表)、ロニーと決別すると、また呼び戻されてます。
メンバー・チェンジが激しく苦しかった時期に支えたメンバーを、ビジネスの都合で切ったり呼んだりするのはいかがなものでしょう?
改めて、ショービジネスの難しさを垣間見る気がします。
この後、バンドは「二度と不可能」を言われたオリジナル・メンバー再編へ動きだしたのでした。
(つづく)
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