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皆さんはミステリー小説を読むとき、その推理性やトリックなどを自分で考察して考えたりするほうですか?
私は深くは考えない。
そりゃ、読んでいて疑問に思ったことを少しは考えたりするが、わざわざいったんページを閉じて考えに耽ったり、ページを逆戻りして名探偵気取りをすることはない。
どちらかというと、好きな作家がミステリー作家だった、というだけかもしれず、その作家が普通に恋愛小説を書いたり、人間ドラマを描いたりしても、それが小説として優れていれば、それは自分にとって名作になりうる。
最近読んだのは東野圭吾の古い作品「卒業」だ。
人気の加賀シリーズで、その第一作目となる。
この作品は密室殺人や複雑なトリックなど、非常に推理性の高い作品で、ミステリーにその手のものを求める人には好評だと思う。
私の場合、とくに考えることもなく80年代後半の大学生活を舞台にした時代性に共感しながら読み進めていったのだが。
日本におけるミステリー小説の第一人者であり、その普及に大きな貢献をし、今なお多くの新規読者がいる江戸川乱歩の作品をひとつ紹介しよう。
「空気男」という大正15年1月から「写真報知」という雑誌で連載されたもので、途中で雑誌自体が廃刊となり、そのまま未完に終わった作品だ。
内容は、北村五郎と柴野金十という二人の青年が探偵小説を書いてデビューし、そこでいろいろな実験的試み(というより遊び)を行う、というもの。
この二人は、その容姿が似ているばかりでなく、ものの好みや思想まで似ているということで意気投合するのだが、その趣味格好というのがややアブノーマルで、今でいうオタクっぽい部分があったようだ。
そして何よりこの二人は「大の探偵小説好き」だった。
彼らは探偵小説に描かれている犯罪というものに興味があり、いかにして完全犯罪を成し遂げるか、とか、あの探偵のこの推理はちょっとおかしい、とかを議論するのである。
ときには一方が新刊の探偵小説を途中まで朗読し、もう一人が犯人を当てたり、トリックの謎を解いたりする。
またあるときは、自らがトリックを考え出し、それの謎解きゲームを行ったりする。
またまたあるときは、一人が一枚の葉書を部屋のどこかに隠し、相方がわずかな痕跡を頼りにそれを探し出す、という子供だましみたいな遊戯をするのだった。
そして、そうやって煮詰まったアイデアを探偵小説という形で表現し、出版するようになるのである。
本来小説というのは文系であるのだが、彼らはどちらかというと理数系の頭でそれを楽しみ、文学としてではなく、パズルのような感覚で接しているのだった。
おそらく作者の乱歩自身がそういう感覚だったのだろう。
そのわりに、乱歩作品というのは、推理やトリックといった部分は大したことがないと思う。
それよりも、怪奇幻想なムードを的確に模写した文学性、わかりやすく丁寧な文章力、といった文系要素のほうに魅力を感じるのは面白いと思う。
今回紹介した「空気男」は、このまま続きが作られることなく終了する。
これよりはるか後の作品「ペテン師と空気男」は別の内容なので、お間違いのないよう。
今まで読んだことのある作家は、赤川次郎、石田衣良、恩田陸、加納朋子、北村薫、佐野 洋、島田荘司、瀬尾まいこ、竹本健治、多島斗志之、中井英夫、新津きよみ、秦建日子、服部まゆみ、星新一、若竹七海、エドガー・アラン・ポー、ルース・レンデル....
この中で、1番親しんだ作家は北村薫です (他の作家は1,2作品程度)
また、ミステリにハマるきっかけとなったのが服部まゆみの『時のアラベスク』でした
ちなみに、先日映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』を観ました
原作は未読ですが―ホームズとワトソンの名前と関係は知ってましたが―面白かったです♪
マイケル・フィーバー(笑)が一段落したら、記事にしたいと思います(^^)
いろいろな作家を読んでられますね。
赤川次郎は学生時代にはまってけっこう読みました。
三毛猫ホームズだったか(あれっ、違った?)そういうシリーズも読んだ気がします。
もうほとんど忘れちゃって、何を読んだのかわかりませんが(笑)
>服部まゆみの『時のアラベスク』
え~と、これはたしか私も読んだはず、、、なのですが、記憶から消えてます(汗)
私も海外ものはほとんど読んでません。
ロシア文学なんかもそうですが、翻訳物ってあまり読みたいとは思わないんです。
かといって、原書で読むほど語学力もありませんし。
>『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』
おお、見られましたか。
私もホームズとワトソン君しか知らないのですが、映画化されたのは見てみたいですね。
また、、、レンタル(汗)で借りてみたいと思います。
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