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洋楽名盤紹介と日々の雑談を書いてます
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北方謙三のベストセラー「水滸伝」全19巻を読む決心をしたのが連休前。
これを読み始めると数ヶ月間、他の小説が読めなくなるので、それまでに気になる本をいくつか読みました。

「煤煙」北方謙三


久しぶりに北方謙三の現代ハードボイルド作品を読みました。
どうしようない怒りや孤独感、そして法の矛盾と戦いながら、自ら転がり落ちていく人生…。
人の裏をかき、善意を拒むこの小説の主人公のような男の生き方に、私は共感出来ません。
だからこそハードボイルドなのですが、他の北方作品と比べてとくに優れているとは思いません。
それでも北方流男の生き様は貫かれていて、爽快でもありました。 

「杖下の死す」北方謙三


1837年、大阪を火の海にした「大塩平八郎の乱」を題材にした小説ですが、現代物北方ハードボイルドの雰囲気があります。
飢饉により飢えに苦しむ民衆と私服を肥やす豪商、役人、それに立ち向かう大塩平八郎率いる洗心洞の人たち。
しかし話はそんなに単純ではなく、いろいろな陰謀、派閥、駆け引きがあり、そこに北方ハードボイルドの味付けがされて、物語を面白く展開しています。
そして物語の芯には男同士の友情があり、読後の余韻にも浸れる作品になっています。

「手紙」東野圭吾


暗く悲しい物語。
いろいろ考えさせられます。
犯罪者の弟としてさまざまな差別に苦しめられる主人公。
家電メーカーの社長の言葉にはハッとさせられ、自分だったらどう生きていくだろうとか、考えました。
多くの人に読んでもらいたい傑作小説だと思います(実際多くの人が読んでるけどね)

「分身」東野圭吾


二人の同じ顔をした人間。
それぞれが交互にそれぞれの視点から物語が進みます。
謎の死と謎の男、そして隠されていた恐るべき実験と結果。
やや出来すぎの感じがするのは否めないのですが、私はけっこう楽しんで読みました。
少しづつ謎が解けていき、断片でしかなかったものが一つの形を成してくるのがわかる面白さがありました。

「幻夜」東野圭吾


「白夜行」の続編ということで、面白く読みました。
最初は「白夜行」の二番煎じかと思ったのですが、読み進んでいくうちに、これは「白夜行」の裏面だとわかってきて、最後に近づいてくると、やはりこれは続編だと思ってきました。
美しく頭がよく、人の心を掴む完璧な女性。
しかしこの世のものとは思えぬほど冷酷で、富と名声を手にしながら、幸せとは縁のない人。
このキャラ設定は凄いと思いました。

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» 無題
「水滸伝」本は読んでませんが、35年ほど前ドラマでありました。それの主題曲がとっても印象に残っていますね。
忍者 2008/05/23(Fri)11:40:29 編集
» 水滸伝
忍者さん、こんばんは!
私はドラマ版は見たことありません。
というか、水滸伝に関するものはまるで知らず、今回白紙の状態で北方水滸を読んでます。
今はまだ2巻目ですが、なかなか面白いですよ。

ドラマの主題歌ちょっと調べてみましたが、ピートマック・ジュニアという人(ルパンの主題歌とか歌ってたらしい)が歌ってるみたいですね。
またゴダイゴも歌ってたようです。
にゅーめん 2008/05/23(Fri)21:43:12 編集
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