洋楽名盤紹介と日々の雑談を書いてます
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今年は長編を読み終わると、1冊完結のミステリーを数冊を読み、また長編を読むの繰り返しでした。
というわけで、こういった小休止的な役割にもってこいなのが東野圭吾作品です。
どれもスラスラと読みやすいのでいつでもどこでも、手に取れば作品の世界に没頭できます。
今月は5冊。
「放課後」
今話題の「容疑者Xの献身」のトリック、 Aの問題に見せかけて本当はBの問題 の原点がここにあるような気がしました。
なかなか複雑なトリック、犯人が誰かわからないところなどは面白いのですが、現在の東野作品にあるどんどん飲み込まれていく奥深さは感じられませんでした。
まぁまぁかな。
「さまよう刃」
少年犯罪を題材にしたもので、復讐に燃える被害者の親、警察、潜伏する犯人らの人間模様が上手く描かれてます。
冒頭から重苦しくハードボイルド的な展開で物語は進みます。
ここでは「少年だから刑も軽い」というのは本当に正義なのか?加害者を更生させることに重点を置きすぎていて被害者側の立場はどうなのか?ということを訴えています。
少女が少年達に弄ばれたあげく死に至ったのに、少年だからという理由で大した処罰もされない、それで本当にいいのか?
納得の出来ない親と世論、法治国家ゆえに法を守らねばならない警察、いろいろ考えさせられます。
東野作品らしく読みやすい文体なので、この先どうなるのか気になり一気に読ませられ、非常によく出来たエンターテイメント小説に仕上がってます。
最後にちょっとだけヒネリがあり、読後に深みを与えてくれます。
「秘密」
娘の体に死んだ妻の精神が宿るという摩訶不思議な現象により、親子であって親子でない、夫婦であって夫婦でもないという状態に苦悩する夫の姿が描かれてます。
親子愛、夫婦愛、そして家族の愛が上手く表現されていて、楽しく読めました。
二人だけの秘密、最後は一人の秘密、東野圭吾作品としては、後味のいいラストシーンとなってます。
ただね、良い話なんだけどね、他の東野作品と比べてとくに優れてるとは思いませんでした。
「殺人の門」
まるで江戸川乱歩の小説に出てくるような陰気な少年時代時代から青年になり大人になっていく主人公。
彼の不幸には必ず一人の男の影が付きまとう。
成功しそうになると不幸へ、そこから努力してまたしても幸福になりそうになるとまた不幸へ。
「手紙」と「白夜行」の面白さがミックスされた感じですね。
「悪意」
読み始めて半分くらいまではツマラナイと思いました。
これは東野作品の中で一番の駄作ではないかと思ったほどです。
しかし半ば以降の展開はなかなか面白かったと思いました。
後半の意外な方向は、さすがと思わせてくれました。
というわけで、こういった小休止的な役割にもってこいなのが東野圭吾作品です。
どれもスラスラと読みやすいのでいつでもどこでも、手に取れば作品の世界に没頭できます。
今月は5冊。
「放課後」
今話題の「容疑者Xの献身」のトリック、 Aの問題に見せかけて本当はBの問題 の原点がここにあるような気がしました。
なかなか複雑なトリック、犯人が誰かわからないところなどは面白いのですが、現在の東野作品にあるどんどん飲み込まれていく奥深さは感じられませんでした。
まぁまぁかな。
「さまよう刃」
少年犯罪を題材にしたもので、復讐に燃える被害者の親、警察、潜伏する犯人らの人間模様が上手く描かれてます。
冒頭から重苦しくハードボイルド的な展開で物語は進みます。
ここでは「少年だから刑も軽い」というのは本当に正義なのか?加害者を更生させることに重点を置きすぎていて被害者側の立場はどうなのか?ということを訴えています。
少女が少年達に弄ばれたあげく死に至ったのに、少年だからという理由で大した処罰もされない、それで本当にいいのか?
納得の出来ない親と世論、法治国家ゆえに法を守らねばならない警察、いろいろ考えさせられます。
東野作品らしく読みやすい文体なので、この先どうなるのか気になり一気に読ませられ、非常によく出来たエンターテイメント小説に仕上がってます。
最後にちょっとだけヒネリがあり、読後に深みを与えてくれます。
「秘密」
娘の体に死んだ妻の精神が宿るという摩訶不思議な現象により、親子であって親子でない、夫婦であって夫婦でもないという状態に苦悩する夫の姿が描かれてます。
親子愛、夫婦愛、そして家族の愛が上手く表現されていて、楽しく読めました。
二人だけの秘密、最後は一人の秘密、東野圭吾作品としては、後味のいいラストシーンとなってます。
ただね、良い話なんだけどね、他の東野作品と比べてとくに優れてるとは思いませんでした。
「殺人の門」
まるで江戸川乱歩の小説に出てくるような陰気な少年時代時代から青年になり大人になっていく主人公。
彼の不幸には必ず一人の男の影が付きまとう。
成功しそうになると不幸へ、そこから努力してまたしても幸福になりそうになるとまた不幸へ。
「手紙」と「白夜行」の面白さがミックスされた感じですね。
「悪意」
読み始めて半分くらいまではツマラナイと思いました。
これは東野作品の中で一番の駄作ではないかと思ったほどです。
しかし半ば以降の展開はなかなか面白かったと思いました。
後半の意外な方向は、さすがと思わせてくれました。
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» 読んだのは…
今日、御紹介の本の中で読んだのは「さまよう刃」と「秘密」です。
「さまよう刃」は現実にも似たような事件があるだけにやりきれない思いがしました。
いま東野作品で「流星の絆」をドラマ化して放送していますね。
作者も了解して、原作とは一味違うとか。
原作を読んでみたいと思っています。
「さまよう刃」は現実にも似たような事件があるだけにやりきれない思いがしました。
いま東野作品で「流星の絆」をドラマ化して放送していますね。
作者も了解して、原作とは一味違うとか。
原作を読んでみたいと思っています。
» 「秘密」は
読んでいません^^;
「放課後」
東野圭吾の初期作品ですが、この頃の彼の作品には、
ミョーにクールな主人公がよく登場しますね。
そこが面白くて、これとか「魔球」とか好きですよ。
トリックを隠す為のトリックというアイデアには、
やられた!と思いました。
しかも、犯人がそのトリックを解いてみせるのですから。
「さまよう刃」
これは傑作ですね。
法律が裁かない犯罪者を、加害者が裁く事の是非を問うている訳で、
ストーリーもさることながら、本当に考えさせられながら、読み進んでしまいます。
ひたすら、犯人が憎らしく描かれているのは作戦でしょうか?(笑)
ラストは意外と無難で、やや拍子抜けでした(笑)
「殺人の門」
これも、ある意味やりきれない作品です。
友人に翻弄され、殺意まで抱く主人公が哀れに感じました。
こいつを殺してやりたい、と思った事ある人は多いと思いますが(僕もそうです)、
どこで人は、その壁を乗り越えるのか。
殺してみたいと分からない命題でしょうね。
「悪意」
これ、非常に好きな作品です。
登場人物の手記に隠されたトリックが秀逸と思います。
「殺人の門」と共通してますが、人の心の暗い部分を描いていて、
実にリアリティを感じます。
にゅーめんさん、「天空の蜂」読まれました?
未読でしたら、是非読んで下さい。
これ、すごいですよ(と、勝手に推薦...笑)
「放課後」
東野圭吾の初期作品ですが、この頃の彼の作品には、
ミョーにクールな主人公がよく登場しますね。
そこが面白くて、これとか「魔球」とか好きですよ。
トリックを隠す為のトリックというアイデアには、
やられた!と思いました。
しかも、犯人がそのトリックを解いてみせるのですから。
「さまよう刃」
これは傑作ですね。
法律が裁かない犯罪者を、加害者が裁く事の是非を問うている訳で、
ストーリーもさることながら、本当に考えさせられながら、読み進んでしまいます。
ひたすら、犯人が憎らしく描かれているのは作戦でしょうか?(笑)
ラストは意外と無難で、やや拍子抜けでした(笑)
「殺人の門」
これも、ある意味やりきれない作品です。
友人に翻弄され、殺意まで抱く主人公が哀れに感じました。
こいつを殺してやりたい、と思った事ある人は多いと思いますが(僕もそうです)、
どこで人は、その壁を乗り越えるのか。
殺してみたいと分からない命題でしょうね。
「悪意」
これ、非常に好きな作品です。
登場人物の手記に隠されたトリックが秀逸と思います。
「殺人の門」と共通してますが、人の心の暗い部分を描いていて、
実にリアリティを感じます。
にゅーめんさん、「天空の蜂」読まれました?
未読でしたら、是非読んで下さい。
これ、すごいですよ(と、勝手に推薦...笑)
» 映像化と原作
那由他さん、こんばんは!
今回紹介した中で個人的にとくに面白かった(というのもおかしな話かもしれませんが)のが「さまよう刃」と「殺人の門」です。
前者は北方謙三風、後者は江戸川乱歩風な部分があり、両者が好きな私にとってなかなか読み応えがありました。
「流星の絆」ドラマは見てませんが、原作は読んでみたいと思ってます。
東野圭吾作品は映像化されるものが多いですよね。
また映像化が似合う作品が多いともいえます。
今回紹介した中で個人的にとくに面白かった(というのもおかしな話かもしれませんが)のが「さまよう刃」と「殺人の門」です。
前者は北方謙三風、後者は江戸川乱歩風な部分があり、両者が好きな私にとってなかなか読み応えがありました。
「流星の絆」ドラマは見てませんが、原作は読んでみたいと思ってます。
東野圭吾作品は映像化されるものが多いですよね。
また映像化が似合う作品が多いともいえます。
» 読みやすいことはいいこと
MFCオーナーさん、こんばんは!
オーナーさんも東野圭吾作品たくさん読んでられますね。
どれも読みやすくしかも面白い。
偏屈な人の中には、東野作品のような読みやすい小説をバカにする風潮がありますが、文章は読みやすいことが何よりだと思います。
無意味に読みにくかったり、難解なのは、それだけで文章としてマイナスだと思います。
「天空の蜂」はまだ読んでいません。
オーナーさんのお勧め、是非読んでみたいと思います。
何がすごいのか?それは読んでからのお楽しみですね。
オーナーさんも東野圭吾作品たくさん読んでられますね。
どれも読みやすくしかも面白い。
偏屈な人の中には、東野作品のような読みやすい小説をバカにする風潮がありますが、文章は読みやすいことが何よりだと思います。
無意味に読みにくかったり、難解なのは、それだけで文章としてマイナスだと思います。
「天空の蜂」はまだ読んでいません。
オーナーさんのお勧め、是非読んでみたいと思います。
何がすごいのか?それは読んでからのお楽しみですね。
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