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洋楽名盤紹介と日々の雑談を書いてます
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第29回ロック名盤シリーズ
今回取り上げるのはフリー「フリー・ライブ!」。
(1971年作品)



解散直前の1971年に発売されたフリー初のライブ・アルバムだ。
当初は8曲しか入ってなかったようだが、今発売されてるものは、ボーナストラックが入った15曲入り。
ジャケットは上部にメンバーの切手を貼ったみたいなお洒落なデザインだが、人相は極悪だ。

同時期のZEPと同じブリティッシュ・ブルース・ロックの匂い。
これが最初に聴いたときの第一印象である。
ロック・バンドとして必要最小限のユニットであるトリオ演奏。
当然ライブでもサポート・メンバーなしで、3人+ボーカルだけで演奏を行う。
すぐに多くのサポート・メンバーを加えてレコードと出来るだけ同じ音を出そうとするバンドもあるが、ロックバンドたるものメンバーだけで演奏するのが当然だ。
人数が多ければ何でも出来る。
それをバンド・メンバーだけで工夫してライブ・パフォーマンスを行ってこそロック・バンドなのだ。

隙間だらけのサウンド。
しかし薄っぺらさはない。
演奏の強弱をピッキングの強さやドラムを叩く強さで調整し、ここぞというところでバーンと力いっぱい演奏することで爆発力を表現しているからだ。
決してテクニカル集団ではないが、4人が精一杯の力を出し切って演奏しているので気迫が感じられる。

このブルースを基調としたサウンドに花を添えているのが、ポール・コゾフのギターだ。
振れスピードの細かい、ビブラートを中心としたフレーズ展開で、速弾きはほとんどない。
スケールは主にペンタトニックを使ったオーソドックスなもので、味わい深いプレイがファンの多さを納得させる。
7曲目「The Hunter」での迫力ある長いソロプレイ、9曲目「Woman」での殺気立ったプレイなど聴き所は満載だ。

このバンドのブルースを最も楽しめるのは11曲目「Moonshine」だろう。
20歳そこそこの若者が演奏してるとは思えない、人生の酸いも甘いも知り尽くしたかのような熟したプレイ。
ここでのコゾフは、哀愁溢れる魂の叫びのようなギターソロを奏で、ベースも力づくでプレイしているのがよくわかる。
3曲目の「Be My Friend」もとても味わい深いプレイで、ロジャースのソウルフルなボーカルが楽しめる。

バンド・アンサンブルが素晴らしいのは「Mr.Big」だ。
このアルバムには2テイク入っているが、どちらも甲乙付けがたい魅力がある。
曲の後半のベースソロはとてつもなくカッコいい。
こうしたトリオ演奏の理想の一つといえるだろう。


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