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アイランドツアー終了と同時にフリップ以外のメンバーは全員脱退、またもや解散状態に陥ります。
次に集まったメンバーはまたまた個性的過ぎる人々。
ジョン・ウェットン(b、vo)、ビル・ブラッフォード(ds)、デビッド・クロス(v、key)、ジェイミー・ムーア(ds、per)。
この新しいメンバーで試みたのは、インプロヴィゼーションを主体とした音楽。
元々デビュー当時からインプロをやってたクリムゾンですが、ここではそれをさらに具体化し、曲あるいはライブでのパフォーマンスに発展させたのです。
それまでの叙情的な雰囲気はほとんどなくなり、乾いた質感の音楽に豹変したクリムゾンは、それまで以上にライブツアーに明け暮れることになるのでした。
途中でジェイミーが脱退するものの、「太陽と戦慄」「暗黒の世界」「レッド」といったプログレ史上に残る名盤を残しています。
この次期のライブ・パフォーマンスはファンの間で非常に人気が高く、多くのライブ・アルバムが発表されました。
ここではどれを紹介しようか迷ったのですが、もっとも入手しやすいと思われる「USA」を取り上げます。
これも「アース・バウンド」同様、長い間廃盤となっていてCD化されたのは数年前のことです。
CD化された際、収録曲が増えたのは喜ばしいことでした。
一部のファンの間では、クロスのバイオリンがエディ・ジョブソンに差し替えられているとか批判されてます。
しかし元々のクロスのプレイから大きく離れていないし、何より演奏の勢いが凄いので、やはり名ライブ盤だと思います。
とにかくハードで、迫力ある演奏が凄いです。
1曲目の「太陽と戦慄パート2」なんて破壊力満点です。
同時期のイエスやELPも凄いライブをやってますが、クリムゾンはもっと狂気な雰囲気をもった演奏をしているんですね。
どこかぶち切れた、当時のZEPと共通する部分があるように思います。
当時のクリムゾンのライブの特徴であるインプロ・ナンバーも聴けます。
当然、よく練られた曲ではないので、日によって出来不出来が激しいわけですが、ここで聴ける演奏は凄いです。
魔法でもかかったように4人が一体となったプレイをしているのです。
また今買えるCDだと名曲「フラクチャー」「スターレス」のライブヴァージョンを聴くことが出来るのもポイントが高いです。
しかしこの面子でのクリムゾンは、1974年で幕を閉じてしまい一旦解散するのでした。
(つづく)
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