忍者ブログ
洋楽名盤紹介と日々の雑談を書いてます
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

第27回名盤シリーズ
今回はカンタベリー・ロックの大御所キャラバンの「グレイとピンクの地」。
(1971年作品)



今回取り上げるアルバムは他のアルバムのように数百万枚売れたとか、全米No.1になったアルバムではない。
地味にゴールドディスクは取得しているが、一般的には知られていないアルバムかもしれない。
しかし、カンタベリー・ロックを語る上で欠かせないアルバムであり、今もマニアを中心に根強いファンがいるのも事実だ。

71年に発表されたこのアルバムはキャラバンの2枚目のアルバムで、メンバーはパイ・ヘイスティング(g、vo)、リチャード・シンクレア(b、vo)、デヴィッド・シンクレア(key)、リチャード・コフラン(ds)だ。
他にゲストとしてジミー・ヘイスティング、デヴィッド・グリンステッド、などが参加している。

作品は非常に親しみ易くポップな曲と、長いインストパートが続く演奏重視の難解な曲の2つの面がある。
ポップな面については旧LP時代のA面がそれに当たる。

トロンボーンを使ったなんともホノボノとしたイントロで始まるゴルフ・ガール。
天気の良い暇な午後の休日に、ノンビリとゴルフを楽しむ風景が広がるような曲だ。
リチャードの押さえたボーカルがとてもいい雰囲気を醸し出しており、アコースティックなサウンドとフルートがさらにノホホンとしたイメージを形作っている。
サビのメロディを聴くと、ポップでホノボノしていても、少しスパイスが効いてる感じがするのが面白い。

4曲目の表題曲も同じくホノボノ路線の曲。
ゆったり心地よいリズムで、リチャードが得意の低音ボーカルを聴かせる。
ここでの彼のボーカル・スタイルは完全に彼独自のもので、「グビュドゥビドゥブブブブビヴゥヴ~~」と文字で表現出来ないような歌い方。
彼はこれを自分のスタイルとしているようで、キャラバン脱退後のハットフィールド&ザ・ノースでもこの歌い方をしている。
ただ、あまり成功しているように思えないのだが。
この曲も、微妙に変拍子を使ったりしてただのポップ・ソングにはなっていない。

インストパートを重視したのは、旧LPのB面全てを使った22分におよぶ「9フィートのアンダーグラウンド」だ。
歪んだ独特のオルガンサウンドで前半をひっぱる。
決してクリムゾンやイエスのように緊張感溢れるサウンドではなく、あくまでもゆったりと聴かせてくれるのが彼らの特徴だ。
途中からサックスも入って、ジャズロック風のカラーを推し進めていく。
前半のボーカルを決めるのはパイ・ヘイスティングの高音ボーカル、リチャードとは違った味がある。
その後、静かなパートに入り大砲の音ともに曲調が一変、ゆったりした雰囲気はなくなり、シリアスな方向へ。
リチャードの暗いボーカルが入るとさらに曲はダークで物悲しいイメージに統一され、次のキメのパートへ繋がる。
最後はテンポも速くなって終了、ジャケで表されているピンクの世界の旅は終わる。

現在のCDではボーナストラックが5曲入っていて、「ゴルフ・ガール」の前身「グループ・ガール」や、パイの魅力的なギターソロが聴ける「9フィート~」のヴァージョン違いなどが聴けてお買い得である。



名盤100選へ戻る
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
フリーエリア
最新CM
[02/26 take surveys for money]
[02/03 Ahapenij]
[12/18 Blealgagors]
[12/17 BisiomoLofs]
[12/16 Looporwaply]
最新TB
プロフィール
HN:
にゅーめん
性別:
男性
趣味:
音楽 読書
自己紹介:
音楽を愛する中年男の叫び
バーコード
ブログ内検索
忍者アナライズ

Copyright © [ ROCKET RIDE ] All rights reserved.
Special Template : CSS*TEMP
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]