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第84回名盤シリーズ
今回は3大ギタリストを生み出した伝説のバンド、ヤードバーズのデビューライブだ。
(1964年作品)
このアルバムを聴くと、1964年3月のロンドン、マーキークラブの熱気が直接肌に感じるような雰囲気に飲み込まれる。
時代を考慮したとしても決して褒められない音質だが、バンドのサウンドが一つの物体のような塊になり、聴く人の心を鷲づかみにして離さないのだ。
これと似たライブ音源にビートルズのハンブルグでのライブがあるが、あちらはオーディエンス録音のためさらに音質がよくない。
この二つに共通しているのは、「熱気」だ。
当時、スタジオ録音ではロックバンドの迫力を吹き込むには限界があり、どうしてもしょぼくなり勝ちだったが、ライブ音源だとより実際の迫力に近いサウンドになる。
このヤードバーズの、デビュー作にしていきなりのライブアルバムは、当時の若きブリティッシュ・ビート・バンドの迫力を現在に上手く伝えてくれる内容だ。
このアルバムを聴いて思うのは、同時代のビートルズやストーンズと違い、すでに歌よりも演奏を重視したライブを行っていることだ。
この、ドライブ感があり、うねるようなリズムで、若さあふれる演奏は、当時の若者の心をしっかりつかみとったことだろう。
その核となっているのは、若き日のエリック・クラプトンと、ボーカル、ブルースハープのキース・レルフだ。
当時すでに「スローハンド」と呼ばれていた彼は、さすがに後のクリームなどのようなプレイではないが、それでも同時代のギタリストの中では個性、テク共に抜きん出た存在だったようだ。
そしてしっかり存在感のあるベース、もうドライブ感が半端じゃない。
これを大音量で満員の会場でやられると、イヤなこととか悩みとか全て吹っ飛んで、ライブ終了のころには何もかもスッキリしていそうだ。
その勢いは後のハードロックやパンクと比較しても決して劣らない。
この後、クラプトンが脱退し、ジェフ・ベックやジミー・ペイジが加入することになる。
世間では「あのクラプトン、ベック、ペイジを生み出した幻のバンド」として噂だけが一人歩きするようになってしまう。
しかし、こうやって聴いてみると、そんな肩書きなど必要のない、若さあふれるブリティッシュ・ロックの魅力が満載されているアルバムだと思うのだった。
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