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洋楽名盤紹介と日々の雑談を書いてます
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第13回名盤シリーズ
実質ジョン・レノンのソロ・ファースト・アルバムともいえる「ジョンの魂」
(1970年作品)



「なんて重苦しいアルバムなんだろう」
これがこのアルバムを聴いた初めの感想だった。

このアルバムを初めて聴いたのは15か16の頃。
その頃ビートルズの楽曲は全て聴いたので、次は各メンバーのソロを聴きたいと思ってたのだが、ちょうどラジオでエアチェックした「Love」をとても気にいったので、この曲が収録されている「ジョンの魂」を買ったのだった。
また、実質的なジョンのファーストアルバムだったため、まだ内容としてビートルズ色が濃いんじゃないか、と予想したことも理由の一つだ。

とりあえず通しで最後まで聴き、そのヘヴィさに心まで暗くなって、少しこのアルバムを買ったことを後悔したと思う。
しかし、当時としては高価な買い物であるLPレコードは、失敗したからといってすぐ聴かなくなるわけにはいかない。
何度も聴いたら理解できるかも、という思いでとにかく聴き続けたところ、2/3くらいの曲は自分のお気に入りになったのだが、全てを理解するには若すぎた。

ロックとして必要最小限の楽器しか使わず(ときには生ギター1本で)、悲痛な歌詞を叫ぶように唄う一人の男ジョンレノン。
ここには、ビートルズというあまりに重いものを背負ってきたジョンの心の叫び、魂の叫びがある。
若くして母を亡くし、親友を亡くし、デビュー後は非人間的な生活を強いられたジョンは、最愛の妻ヨーコと出会うことによって初めて心の安らぎを得たのだろう。
ようやく心の中にたまっていたものを吐き出し、ここから新たな旅立ちをしようとしていたのかもしれない。

ここにはありのままの裸のジョンレノンがいる。
ビートルズでもなく、愛と平和の人でもなく、自分の内面を語る人。
自己を表現するのに多くの音は必要ない。
オーバーダビングもいらない。

個人的には母への思いをぶちまけた「Mother」、かつての自分へ語りかける「Remember」、そしてあまりにも美しい「Love」がお気に入りだ。

このアルバムの延長線上にあると言われる次作「イマジン」も良いアルバムなのだが、純粋さではこちらに軍配が上がる。
10代の頃、理解しかねたこのアルバムも、ささやかながら人生経験を積んだ現在、どの曲も素直に体に染み渡っていくことに気が付いた。
少しは大人になることが出来たのだろうか。



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