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洋楽名盤紹介と日々の雑談を書いてます
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第20回名盤シリーズ
今回取り上げるのはヴァンヘイレンのデビュー作「炎の導火線」。
(1978年作品)



ジーン・シモンズによって発掘されたこのバンドは、エディ・ヴァン・ヘイレン(g)、アレックス・ヴァン・ヘイレン(ds)のヴァン・ヘイレン兄弟を中心としたアメリカを代表するハード・ロック・バンドの一つだ。
他のメンバーはデイヴ・リー・ロス(vo)、マイケル・アンソニー(b)。

このアルバムは、たしかな演奏力によるバラエティ豊かな楽曲群が11曲収められ、78年当時すでに80年代を予感させる内容だった。
トリオ演奏バンドに拘らず、ほとんど一発録音のような、シンプルな楽器アレンジ。
ギター・ソロのバックにギターはなっておらず、そのままライヴで再現できるような録音だ。
デビュー前に充分なライブ経験が積み重ねられ、LAではすでに有名バンドでだったそうだ。

2曲目に収められている衝撃のギター・インスト曲「暗闇の爆撃」。
今でこそ珍しくもなんでもないタッピングだが、当時初めてこれを聴いたギタリストはスゴイ衝撃だったそうだ。
ヴァン・ヘイレン以前にも右手でフレットをタッピングするギタリストは存在するのだが、これほどタッピングを全面に押し出したプレイは音楽史上初めてのことである。
その後、ネコも杓子もタッピングをするようになり、私くらいの年齢の人は「ライトハンド奏法」といったものだ。
ほとんどギター単独でのカデンツァ的な曲だが、とてもよく構成されていて、とくにタッピング部分はクラシカルですらある。

3曲目の「ユー・リアリー・ガット・ミー」、言わずと知れたキンクスの曲だが、見事なハードロックとして甦っている。
後に「プリティ・ウーマン」などもカバーする彼らですが、この当たりのセンスはスゴイと思う。
誰がメロウなオールディーズの「プリティ・ウーマン」をハード・ロック・バンドがカバーすると考えるだろうか?

どうしてもギターに耳が行き勝ちですが、もう一人この頃のヴァン・ヘイレンの重要な人物がボーカルのデイヴ・リー・ロスだ。
とくに4曲目「叶わぬ賭け」には彼のボーカルの魅力が詰まっている。
半ば以降の曲が大人しくなる部分のボーカルは本当にかっこいい。
聴けば聴くほど味わい深い名曲だと思います。

そんなボーカルとギターの魅力がもっとも発揮されてるのが、当アルバム中最もハードな「アトミック・パンク」じゃないだろうか?
他、5曲目「アイム・ザ・ワン」10曲目「アイスクリーム・マン」あたりを聴くと、このバンドのルーツが見える気がして懐の広さが感じられる。

全体的に非常に硬質で重量感もあるのですが、ブリティッシュロックと違ってウェットな感じがない。
ハードだけどカラッとアメリカン。
このアルバムの出現によってアメリカンハードロックの歴史は大きく変わっただけでなく、ロックギターの常識をも打ち破った作品と言える。



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